生態や人間の文化との繋がり、園芸の歴史など、植物は色々な角度から見ることが出来るので、知れば知るほどその面白みが増していく。
でも僕がついつい普段から植物を見てしまうのは、なんだかんだ言って「綺麗だから」とか「面白い形をしているから」というように、単純に見た目を楽しんでるという理由が大きい。
たとえばこの季節ならハナミズキ。
もうなんというか、こういう花は難しいこと考えずにただただ綺麗だなぁと思って見ている。
花付きもお見事。
白い花もまた良きかな。
下から覗くともう!何という美しさ!
素晴らしいです。ハナミズキ。
ちなみにこのハナミズキ。ピンク色の部分は花弁(花びら)ではなく総苞と呼ばれるもので、花びらではなく葉っぱが変化したもの。
「えっ、どういうこと?じゃあ花はどこにあるの?」というと、ここにあります↓
黄緑色の花弁が4枚と、おしべが4本あるのが分かるでしょうか?
もうちょっと拡大。総苞の中心に、小さい花が何個も集まっているのがよく分かります。
この地味な花だけだと目立たないので、外側の葉っぱが白やピンクに色を変えて花全体を目立たせるのがハナミズキの作戦。
この花が開くまでがまた面白い。
こうして、4枚の総苞が上部でくっついている。
それを上から見ると、こんな感じ。
上部の合着が少しづつ離れていき
4つに分かれたら、さらにそれぞれが開いていく。
そして見慣れた姿に。ピンクの苞(←花じゃなくて。なんかややこしいですね…)の先が凹んでいるのは、多分それぞれが合着していた時のなごり。
いつか紹介しますが、よく似たヤマボウシの花との分かりやすい比較ポイントがこの苞の先の形。(ヤマボウシはすらっと尖る)
そして、頭の中で流れるのはもちろん一青窈の「ハナミズキ」。
薄紅色の可愛い君のね
果てない夢がちゃんと 終わりますように
君と好きな人が 百年続きますように
この歌が出たのは、確か僕が高校3年生のころ。
あの時は分からなかったけど、ハナミズキをちゃんと知ってからというもの、この歌の良さがグッと分かったような気がしました。
植物を知ると、良いことがたくさんあります。
ちなみに、このハナミズキが咲いていたのはこんな場所。
僕以外だれもこんな場所に咲く花を見ている人はいなかったけど、僕としてはタダで芸術鑑賞をしている気持ち。
あぁ、今日も得したな。
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watashinoniwa
こうして、その鑑賞を追体験させてもらうと、自分が訳もなく眺めているのの何倍も深く鑑賞させて頂けた気がします。