春の街路樹で、特に目を引くものといえば
▲これ、クスノキ。
▲まるで燃えているような見た目。様々な色が混じっています。
この季節のクスノキの様子が僕はとても好きで、視界に入る度に、あっこのクスノキは何色かな?と覗いてみる日々です。
「常緑樹」のクスノキは、その名前の通り常に緑の葉っぱを付けている樹です。冬になっても葉っぱを落とさないんですね。
それでは、常緑樹は生まれた時からずっと同じ葉っぱを付けているのかというと、じつはそうではありません。
▲クスノキの場合は、春のこの時期に新しい葉っぱを出し、同時に古い葉っぱを落とすことで、葉っぱの入れ替えを行っています。
それを観察できるのが、まさに今!
▲地面を見るとこうして
▲古くなった葉っぱが赤くなって落ちていて
▲上部を見れば、新しい葉っぱがその姿を現します。
この様子がまた綺麗なんですねぇ。
▲いまかいまかと出番を待つクスノキの芽。
▲暖かくなると急にぐいっと伸びていき
▲少しづつその葉っぱを拡げていきます。
▲成長の勢いを感じる瞬間。
▲そしてちゃんと葉っぱを出していくと。
▲それを行っているのが、まさにこの写真の様子なんです。
みなさん、これまた年の一度の貴重なチャンスです、お見逃しなく!
▲今年はあまりタイミング合わなかったですが、よくサクラの花と一緒に落ちています。
▲おまけ話。これがクスノキの葉っぱ。
▲この根本を見てみると、脈の付け根にぷくっと膨らみがあるのが分かるでしょうか。これを裏からみると
▲穴が空いていて、その上に複雑な形をした毛がついています。
ここでピンっと来た方は、きっとこの記事を読んでくれた方。
サンゴジュと同じで、クスノキの葉っぱの裏には「ダニ部屋」と呼ばれるものがあり、この中にダニが住んでいるのだといいます。
まだ完全には分かりきっていないみたいですが、クスノキは肉食性のダニに住処を与えることで、他の虫を追い払ってもらうという共生関係を結んでいるのではと考えられています。
珍しいようでいて、ダニ部屋を持つ植物っていうのは意外といるものなんですね。新緑探しついでに、これもどうぞ探してみてください。
そうそう、それから新しい葉っぱを出すのと古い葉っぱを落とすのを分かりやすく同時に行う樹木としては、この時期ユズリハも見逃せません。
すでに時期が過ぎてしまい紹介出来なかった植物が出てきました。植物の成長具合と、僕の記事を書くスピードの戦い、続きます!いっそげ~!
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watashinoniwa
楠は、以前勤めていた職場の玄関に、2人で腕を伸ばしても届かないほどの大木が2本、寄り添うように立っていたのを思い出します。若楠の勢い、素晴らしいですね。
話は変わりますが、名前を忘れてしまいましたが、ダニ部屋を持つ木の説明を聞いたことがあります。その木は、葉の葉脈の所に、わざと小さなダニ部屋を作り、そこにダニが住みつくと、すぐに満杯になってダニ部屋からこぼれだす造りにして、こぼれたダニを肉食系のダニが食べに来るように策謀するのだそうです。そうして、おびき寄せた肉食系のダニから、色々な植物系のダニを食べてもらって体を守るのだそうです。賢いなと思いました。