まちなかでたまに庭木として植えられているキャラボクという樹木。
▲普段は目立たぬ樹木ですが、いまの時期だけ少しのアクセントがキュートです。
▲これ!キャラボクの赤い実です。
この赤い部分は食べることが出来るのですが、中の種は有毒。気軽に食べられるよと勧めにくい植物ですが、昔は子どもがよくこの実を食べていたのだといいます。
どうしよ。俺も食べてみようかな、、、と悩みつつ写真を撮っていると気が付いた。あれ、なんか後ろに変なの写ってないか??
▲こっちの方。なんか変じゃないこれ?
どういう実なんだろうかこれは。と気になったので、色々と探してみると
▲若い実を発見。
むむ。実というか、黒い種が先に出ているぞ。
▲あら、これもだ。
なんだこれ、ふつう種といえば実を開けないと見えないものじゃなかったっけ??
▲というかそもそも、針葉樹って果実をつけないから裸子植物っていうんじゃなかったっけ??この赤い部分ってそれじゃなんなのかしら??
と思い調べてみると、先ほどから赤い実といっていた部分は、図鑑では「仮種皮」と書かれているみたい。
▲うぅん。なんか釈然としないけど、とにかくこの赤いのは果実ではなく、あくまで種のまわりの皮であるということだそうです。
▲それで、この赤い仮種皮のなかにのぞく黒いものは種子であるというわけ。
▲それでそれで、これまたなんでか分からないけど、先に黒い種子が出てきて、その後をおいかけるように仮種皮が覆いかぶさっていくという順番で、その後に仮種皮が赤くなるのだそうです。
むむむむむぅ。なぞだ。なぞだらけである。
なぜ先に種子が出てきてしまうのだろう。本来未熟な種は守ろうとするのが植物の務めなのではなかろうか。
仮種皮は多分、鳥に食べてもらうために発達してきたものだと思うけど、もうもはや仮種皮という言い方は苦しいから、果肉である!と言ってしまった方が楽になるんじゃないか。いったい何なのだこの植物は。
と、色々と疑問が出てくるのは植物の楽しいところ。
疑問といえば、もしかしてこのブログを読んでくれている方のなかで「これってイチイじゃないの?」と思っている方がいらっしゃるかもしれません。
▲それもそのはず。これがイチイ。
▲ありゃ、確かにさっきのキャラボクと一緒だ。
▲仮種皮だってほら
▲種のあとをおおうように大きく赤くなっていきます。
じつはキャラボクもイチイも同じイチイ科イチイ属で、キャラボクはイチイの変種とされています。要するにほとんど一緒だということですね。
それではどこで見分けるのさ。というと
▲キャラボクの葉っぱはこうして色んな方向に飛び出すのに対して
▲イチイの葉っぱは、規則正しく平面を作るように出てくるのです。
どちらも庭木などに使われることが多いので、この時期赤い実(じゃなくて仮種皮。ややこしいな)を見つけることがあれば、ぜひ種の様子と葉っぱの出方を探してみてください◎
時に謎だらけでややこしい。植物はだからこそ面白い!
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